2005.08.24 Wednesday
台風の知識3
また,暖かい湿った空気が台風に向かって南の海上から流れ込むため,日本付近に前線が停滞していると,その湿った空気が前線の活動を活発化させ,激しい大雨となることがあります。 雨による大きな被害をもたらした台風の多くは,この前線の影響が加わっています。和歌山県南部に上陸した平成2年台風第19号は西日本の太平洋側で総降水量600〜1,000mmの大雨を降らせました。東京の平均の1年分の雨に相当する大量の雨となりました。 このように大量の雨を数日のうちに降らせたため,1都1道2府41県とほぼ日本全域で被害が発生し,死者・行方不明者は166人,建物の全半壊・流失2,800棟,家屋の浸水45万戸以上,山・がけ崩れ4,000か所と甚大な被害が発生しました。台風がもたらす雨は,台風自身の雨のほかに,このように前線の活動を活発化して降る雨もあることを忘れてはいけません。 |